優勝戦線に踏みとどまった執念の豪快ヘッド FC町田ゼルビア

2025/09/27 21:00 

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 ◇○FC町田ゼルビア1―0ファジアーノ岡山●(27日、町田GIONスタジアム)

 町田の主将、昌子源には切実な思いがあった。「最後にどうしても、チームとして1点が欲しかった」

 勝利を逃せば、優勝争いから大きく後退する一戦だった。両チームが伯仲していた前半から一転し、町田は後半に入って攻めに攻めた。だが、岡山の堅い守備を崩しきれず、ラストチャンスで右CKに望みを懸けた。

 一度は岡山の守備にはね返されたが、MF下田北斗がもう一度右サイドからゴール前へクロスを送る。FW呉世勲が頭で折り返すと、ボールの行き先に猛然と走り込んだのがDF昌子だった。

 相手ゴール方向に突き刺さるような勢いで、頭で豪快に決勝点を押し込んだ。

 昌子は「全員の気持ちが乗り移ったゴールだった」と、執念が実った瞬間を振り返った。

 残り6試合で首位・鹿島とは勝ち点差は9。5位からの逆転優勝には上位チームの取りこぼしが必要となる。ただ、5試合ぶりの白星をつかんだことで、わずかな望みをつないだ。

 黒田剛監督は「まだまだ次につながる。気持ちを新たに、次のステージに向かっていきたい」。優勝戦線に最後まで食らいつく。【高野裕士】

毎日新聞

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