4連覇懸かる島田麻央が2日前にした決断 ジュニアGPファイナル

2025/12/03 13:07 

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 フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)ファイナルの公式練習が3日、会場のIGアリーナ(名古屋市)であり、史上初の大会4連覇が懸かる島田麻央選手(木下グループ)が調整した。

 11月下旬に5連覇した全日本ジュニア選手権から、愛知競技会、今大会と3週連続での大会になる島田選手は、曲をかけた練習ではフリーを選択。今季、全日本ジュニアまでは冒頭に跳んでいた4回転トーループを2本目にし、最初はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳ぶという昨季までの構成に戻した。4回転トーループは転倒したが、その後の練習ではしっかり着氷した。

 また、もともと内側につけていたエッジ(刃)の位置を左右ともに変更。「膝を曲げた時に内に入りやすい癖がある」といい、特に右側は大幅にずらしたという。

 「(これまでは)全く変えなくて。靴を替えた時にエッジも見て、ということはするんですけど。こんなシーズン中にエッジを変えたことはなかったので。正直、変えるか本当に迷いました」

 変更は2日前。浜田美栄コーチとも相談し決めた。

 「やっぱり自分だと迷いがあって決断できなかったんですけど、先生から(位置を)変えた方が良いと言ってもらえたので決断することができました」

 感触も悪くないようだ。

 「最初はちょっと滑った時に、特にスケーティングの違和感がすごくあって。大丈夫かなって思ったんですけど、ジャンプを跳ぶと思ったより跳びやすくなっていたので、変えて良かったんじゃないかなと思ってます」

 全日本ジュニアは史上初の5連覇を果たしたとはいえ、冒頭からの大技2つはいずれも転倒。その後の連続ジャンプにもミスが出るなど、得点を伸ばせず僅差での逃げ切りだった。

 「全日本ジュニアで、たくさんのミスがあったので、それ以上悪いことはないと。何を変えてもって思ったので、変えることができたと思います」

 今大会では前人未到の大会4連覇が懸かる。

 「練習の量というよりは、気持ちの面での不安をなくして自信を持っていくことが一番重要。あとはしっかりコンディションを整えて、自信を持っていけるように考えられたら」

 「ミラクルを起こす」と誓う今季。まずはシニアと戦う全日本選手権前に、デビュー以来無敗のジュニアでしっかりと結果を残して勢いをつける。【倉沢仁志】

毎日新聞

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