山上被告「旧統一教会に打撃、自分の人生の意味」 被告人質問

2025/12/03 16:15 

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 安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)は3日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれた裁判員裁判の被告人質問で、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に打撃を与えるのが、自分の人生の意味だと思った」と語った。

 被告の母親は教団を信仰し、総額約1億円を献金していた。これに伴い、被告の家庭は経済的に困窮した生活を強いられることになった。こうした人生を振り返った被告は「そもそも、献金がなければ全く違っていただろうなと」と語った。

 教団に怒りを持つようになり、借金を重ねて手製銃を製造するようになった被告。教団の最高幹部の襲撃を計画するも来日が実現しなかった。

 「韓国で襲撃することも考えたか」と問われ、被告は「あります」。続けて「韓国で銃撃するとして、銃の現地調達も考えたが、金銭的に余裕がなかった。切迫した感じを持っていた」と語った。事件直前まで教団幹部を狙っていたことも明らかにした。

 この日の法廷には、被害者参加制度を利用して安倍氏の妻昭恵さん(63)が出席した。被告人質問に当たり、被告は昭恵さんに向いて一礼。昭恵さんはそれをじっと見たうえで、会釈をしていた。【国本ようこ、林みづき】

毎日新聞

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