過熱する「初任給引き上げ」 大学生の希望額は「25万円」が最多
大企業を中心に、初任給引き上げの動きが相次いでいる。学生優位の「売り手市場」が続く中、希望する初任給の金額で最も多いのは、大学生が25万円、大学院生が30万円――とする調査結果を、IT関連企業セレス(東京都渋谷区)のアンケート調査「モッピーラボ」が公表した。
2024年度の大卒初任給は、総合職と一般職などの区分を設けていない企業で平均22万5457円(産労総合研究所調べ)。今後も優秀な人材獲得を目指し、初任給の引き上げや福利厚生の充実といった競争は熱を帯びそうだ。
アンケート調査(複数選択可)で、就職先を決める際に重視するものとして大学生は給与体系(58%)がトップで、業務・仕事内容(57%)、企業の安定性(57%)などが続いた。大学院生は業務・仕事内容(69%)、給与体系(62%)、福利厚生が充実している(51%)などだった。
希望する初任給の最低金額を尋ねたところ、大学生は「少なくとも25万円」(26・1%)が最多。大学院生では「少なくとも30万円」(31・0%)が最も多かった。
大学生・大学院生が希望する初任給の金額の理由として挙げたのは「初任給の平均額はほしい」「初任給が高ければ高いほどよい」がいずれも44%で首位。「最低限の生活ができればよい」は17%で、「初任給よりも他の基準を大切にしている」と「実績が適切に評価されるシステム、昇給の仕組みの方が重要」がともに10%だった。
「初任給が高い(高すぎる)会社はかえって怪しい印象を持ってしまう」9%、「初任給の高さを最も重視している」8%――との回答もあった。
初任給が予想を下回る場合に入社を決意する基準を問うと、大学生は、企業の安定性(42%)が最多で、業務・仕事内容(39%)、残業・休日出勤が少ない(39%)、福利厚生が充実している(38%)、休暇が取得しやすい環境(38%)などを重視していた。趣味や「推し活」との両立が可能(21%)も高水準だった。
大学院生は、業務・仕事内容(54%)が最も高く、福利厚生が重視している(49%)、残業・休日出勤が少ない(33%)、休暇が取得しやすい環境(33%)などが続いた。
アンケート調査は1月23~26日、同社のポイントサイト会員の大学生・大学院生を対象に実施。260人から有効回答を得た。【松山文音】
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