小林製薬、「紅麹」特別損失127億円 上場以来、初の最終減益
小林製薬は10日、2024年12月期連結決算を発表し、最終(当期)利益は前期比50・5%減の100億円だった。同社製紅こうじサプリメントによる健康被害に関連する特別損失が127億円に達したことが響き、1999年の上場以来、初の最終減益となった。
同社によると、特別損失127億円の内訳は▽自社製品の回収▽他社に販売した紅こうじ原料の回収▽被害者への補償――で、それぞれ金額の約3分の1ずつを占めるという。売上高は同4・5%減の1656億円だった。国内ではヘルスケアや通販事業で紅こうじ問題の影響を受けて減収となった。
国内で出稿を止めている広告については3月公表予定の大阪市の調査結果を踏まえて、4月以降に再開する方針を明らかにした。25年12月期の連結業績予想は売上高が3・3%増の1710億円、最終利益が4・3%増の105億円と増収増益を見込んだ。
大阪市内で開いた決算記者会見では、3月開催の定時株主総会で次期社長に就任予定の豊田賀一執行役員も出席。「被害者への補償や再発防止への取り組みについては、しっかりバトンを引き継ぎ、発展的に実行していく。メリハリのきいた経営や組織風土改革に取り組み、従業員とともに新しい小林製薬をつくりたい」と抱負を語った。
補償の対応人数や金額について、補償担当の小林章浩取締役は「進捗(しんちょく)しているところもあるが、まだまだ症状の治療が完了するまで算出できない」として詳細を明らかにしなかった。同社では2月4日時点で770人から補償の申請を受け付けている。また、摂取と死亡との関連性について詳細調査の対象となった130人のうち、125人には摂取と死亡の因果関係がなく、残り5人は調査を継続しているとした。
同社は、香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」から社外取締役の選任などの株主提案を受け、19日に臨時株主総会を開く。小林製薬は反対を表明しているが、山根聡社長は獲得できる議決権数の見通しについて「確固たるものはない」と述べた。【妹尾直道、小坂剛志】
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