日経平均株価、一時2900円超下落 1年半ぶり3万1000円割れ

2025/04/07 11:18 

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 週明け7日午前の東京株式市場で、日経平均株価(225種)が急落した。一時2900円超下落し、節目の3万1000円台を割り込んだ。3万1000円台割れは2023年10月以来、約1年半ぶりの安値。午前10時現在は前週末終値比2258円44銭安の3万1522円14銭。

 トランプ米政権は5日に日本を含むすべての貿易相手国・地域に10%の関税を課す「一律関税」を発動し、9日には最大50%の「相互関税」も発動する予定。中国が報復措置を表明するなど世界で貿易戦争の拡大懸念が広がり、4日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均の下げ幅が史上3番目となる前日比2231・07ドル安で取引を終えるなど世界同時株安の様相となった。

 7日の東京市場でも午前9時の取引開始直後から全面安の展開となり、日経平均株価の下げ幅は一時2900円を超えた。その後は一部買い戻しが入るなど不安定な動きが続いている。

 市場の動揺はしばらく収まりそうにない。大阪取引所では7日朝、日経平均先物の下げ幅が制限値の下限まで拡大したため、取引を一時中断する「サーキットブレーカー」とよばれる措置を発動した。

 野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジストは「米国の関税措置の影響で、今後の経済は予測しづらい。日本など各国の対応方針なども定まっておらず、マーケットはしばらく落ち着かない状況が続くだろう」と予測している。【福富智、秋丸生帆】

毎日新聞

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