コメの平均価格、前年比2倍超に 14週連続値上がり、5キロ4214円

2025/04/14 21:38 

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 農林水産省は14日、3月31日~4月6日に全国のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格が、前年同期と比べ2倍超の4214円だったと発表した。前週比でも8円高く、データの集計を始めた2022年3月以降の最高値を更新した。値上がりは14週連続となった。政府の備蓄米が3月下旬から店頭に並び始めたが、まだ量が少ないとみられ、効果は出ていない。

 農水省は14日、コメ価格についての意見交換会を開いた。卸売団体の全国米穀販売事業共済協同組合と、小売団体の日本米穀商連合会、日本チェーンストア協会、東京都米穀小売商業組合など7団体が参加。同省は3月に2回実施した備蓄米の入札(落札数量計21万トン)に加え、石破茂首相の指示で、夏まで毎月放出する方針を説明した。

 江藤拓農相は「消費者への安定供給を一日も早く取り戻したい気持ちは、皆さま方も我々も同じだ。より一層のご協力をいただきたい」と述べ、業者が抱える在庫の放出を求めた。

 農水省はコメの生産が十分なのに、業者らが在庫を増やして流通が目詰まりしていることが価格高騰につながっているとみている。

 会合では業者側から、政府から備蓄米を買い受ける際、卸売業者間で備蓄米を売買できない転売防止のルールがあり、改善を求める声もあったという。【中津川甫、渡辺暢】

毎日新聞

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