トランプ関税で入荷見合わせや取引キャンセル 農水省が輸出影響調査

2025/04/24 16:26 

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 農林水産省は24日、トランプ米政権の関税引き上げに伴う輸出農水産物への影響調査結果を自民党の会合に示した。牛肉の輸出業者からは「顧客から入荷の見合わせ」との報告があり、加工食品やアルコール飲料の業者からは「出港直前に取引がキャンセルになった」との報告があった。

 農水省によると、2024年の米国への農林水産物・食品の輸出額は2429億円。全体の17%を占める。米国への輸出割合が大きい品目はごま油(68%)▽ブリ(55%)▽緑茶(44%)▽練り製品(37%)――などで、コメは21%だった。

 農水省は8日に米国の関税措置に関する対策チームを設置。生産者や販売業者から、関税による米国での販売価格の上昇や販売量への悪影響を懸念する声もあるため、影響を受ける業者らに、販路確保などを支援する補助金の優先採択などを講じるという。【中津川甫】

毎日新聞

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