北九州の老舗料亭「観山荘本館」閉店へ 新型コロナなどで経営不振

2025/04/23 18:49 

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 北九州市小倉北区片野にある老舗料亭「観山荘本館」が5月末で閉店することが23日、関係者への取材で判明した。経営不振により営業継続を断念したという。

 かっぽう旅館として1954年に創業。足立山のふもとにある純和風料亭として営業してきた。和室や大広間を完備。宴会や祝い事などで使われてきた。

 本館によると、90年代は年間2億~3億円の売り上げがあったが、コロナ禍で休業を余儀なくされ、ここ数年は1億円前後で推移していた。また3月下旬に仕出し弁当でノロウイルスに伴う食中毒が発生し、経営行き詰まりに拍車がかかった。

 本館の川畑勝人社長(76)は毎日新聞の取材に「コロナ禍を経て6000万円ほど融資を受けたが立て直せなかった。常連客にも申し訳ない気持ちでいっぱい」と語った。

 正社員10人を含む本館従業員約40人の雇用については未定。近隣にある別館など観山グループ店舗はこれまで通り営業を続ける。【橋本勝利】

毎日新聞

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