ガソリン補助、最初は1リットル7.4円 価格反映は2、3週後か

2025/05/21 18:51 

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 経済産業省は21日、物価高対策として22日から始まるガソリンの定額補助の支給額が1リットル当たり7・4円になると発表した。支給額は最大10円で、早ければ6月中旬にも上限に達する。ただ補助金は石油元売り各社に支給され、ガソリンスタンドなどの小売価格に反映されるのは2~3週間ほど先になる。政府は混乱が起きないよう注意を呼びかけている。

 激変緩和措置として、22~28日の小売価格が前週比5円下がるよう定額支援を始める。19日時点の小売価格の全国平均は前週比0・9円安い182・1円だったが、来週の予測価格は原油価格上昇の影響で2・4円高い184・5円。そのため、最初の週は引き下げ目標の5円と上昇分を足した7・4円を支給する。

 今後、原油価格が上昇した場合は上昇分に1円上乗せした額を、下落した場合は1円を、それぞれ支給する。原油価格の下落局面が続いても7・4円に毎週1円を追加していくことになるため、遅くとも3週間後には支給上限に達する見込みだ。

 一方、補助金は支給額分だけ卸売価格を値引きした石油元売り会社などに支給される。ガソリンスタンドなどへの直接支給ではないため、店舗の在庫状況によっては小売価格への反映が2~3週間程度ずれ込むが、遅くとも6月下旬~7月上旬には小売価格も10円下がっているとみられる。

 政府は4月、ガソリン税の上乗せ分「暫定税率」の廃止が実現するまでの措置として今回の定額支援への移行を発表した。この他、7~9月に再開する電気・ガス補助金の水準も検討している。【中島昭浩】

毎日新聞

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