ニデック、改善計画を東証に提出 「創業者の意向優先」の風土に原因
不適切会計の疑いが浮上しているモーター大手ニデックは28日、東京証券取引所に改善計画書を提出した。一連の問題は、創業者の永守重信氏による「過度な株価至上主義」が原因とし、カリスマ経営者に依存してきた企業文化を改革していく方針を示した。
問題を巡り、永守氏は2025年12月に代表取締役グローバルグループ代表を辞任。改善計画書は、岸田光哉社長を委員長とする社内組織「ニデック再生委員会」が策定した。
改善計画書によると、取締役や国内外のグループ役職員へのヒアリングでは「元代表(永守氏)の意思を周囲の幹部が忖度(そんたく)していた」「元代表の承認を得ようとする文化であり、元代表に承認してもらうためにどうするかということに意識が向いていた」などの声が上がった。
ニデックの大株主でもある永守氏は株価の動向を重視。社内の利益目標は市場の期待を意識したトップダウンで決まり、現場からは達成困難な目標と受け止められることもあった。さらに一部の経営陣による過度な業績管理も確認され、ワンマン経営による弊害が鮮明になった。改善計画書は「元代表の意向を優先する風土がガバナンスや内部統制の脆弱(ぜいじゃく)性の原因となった」と指摘。短期的な利益を最優先する業績評価基準を見直す方針を示した。
ニデックは25年9月、グループ内で不適切な会計処理の疑いがある資料が複数発見され、第三者委員会による調査を始めたと発表。同10月に東証から内部管理体制の改善を求める特別注意銘柄に指定されたことから、第三者委の調査と並行し、社内調査を進めていた。今後は、2月末に第三者委から「一定の報告」があり、その後の最終報告を受けて10月28日に内部管理体制確認書を東証に出す。【小坂剛志】
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