米国務長官、初外遊先は中米5カ国 パナマ運河や移民問題協議へ

2025/01/24 06:37 

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 ルビオ米国務長官は来週、就任後初めてとなる海外訪問としてパナマなど中米5カ国を歴訪する。ロイター通信などが23日、国務省報道官の発言として伝えた。トランプ大統領は、かつて米国が管理していたパナマ運河を「取り戻す」と公言している。ルビオ氏は運河の管理権などをパナマとの議論の俎上(そじょう)に載せたい考えとみられる。

 トランプ氏は20日の就任演説で、パナマ運河は米国が巨額の資金と人命をかけて建設したものであり、管理権をパナマに返還してからは「我々は非常にひどい扱いを受けている」と指摘。運河は現在中国の影響下にあると主張したうえで、「パナマ運河を取り戻す」と述べた。

 ルビオ氏の就任直後のパナマ訪問は、トランプ政権がパナマ運河の問題を最重要課題の一つととらえていることを示すものだ。しかし、パナマのムリノ大統領はトランプ氏の発言について「全面的に拒否する」との声明を発表するなど強く反発している。ルビオ氏の訪問がパナマ側にどう受け止められるかは見通せない。

 ルビオ氏は、グアテマラ、エルサルバドル、ドミニカ共和国、コスタリカも訪問する。トランプ氏は「不法移民の大規模な強制送還」を公約しており、ルビオ氏はこれらの国々と、強制送還された自国民の受け入れなどについて協議する見通しだ。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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