金正恩氏、ウクライナ侵攻は「正義の偉業」 支援の見返りも獲得
ロシアによるウクライナ全面侵攻は24日で開始から3年。ロシアと関わりが深い国々の状況をまとめた。
北朝鮮はウクライナ戦線への派兵などロシアに対する軍事支援を進める。ロシアとの連携強化は外交・安全保障や経済など幅広い分野で北朝鮮にとってもプラスとなっている。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は2月8日、朝鮮人民軍創建77周年を記念する演説で「わが軍と人民は、自らの主権と領土を守るためのロシア軍と人民の正義の偉業を変わることなく支援する」と明言した。
金氏とロシアのプーチン大統領は2024年6月、包括的戦略パートナーシップ条約を締結。有事の際の相互支援を盛り込んでおり、事実上の軍事同盟だ。
北朝鮮は弾薬の提供に加え、ウクライナ軍が越境攻撃をするロシア西部クルスク州に1万人以上とされる兵士を派遣。一方でロシアからは、対空ミサイルシステムや軍事偵察衛星などの軍事関連技術のほか、エネルギー、食料などでも支援を受けたとみられている。
北朝鮮は、国連でも常任理事国のロシアの強い後押しを受けた。ロシアの拒否権行使によって、北朝鮮の制裁逃れを監視する専門家パネルが24年4月に解散。北朝鮮は海外で外貨などを稼ぎやすくなった。
今後の大きな変数は米国の出方だ。トランプ米大統領は金氏との対話に意欲を示しており、今月7日に開かれた日米首脳会談後の共同記者会見でも「我々は北朝鮮と、金正恩(氏)と関わっていく」と述べた。韓国の聯合ニュースは19日、ウクライナで仮に停戦が実現すれば、トランプ氏の関心が北朝鮮に向く可能性があるとの見方を伝えた。
金氏は非核化交渉に応じない姿勢を繰り返し強調しているが、ウクライナでの停戦・終戦を巡る交渉がロシア有利に展開した場合、北朝鮮の対米交渉姿勢に影響を与える可能性はある。北朝鮮は当面、自国の核・ミサイル開発を進めつつ、ウクライナ情勢を自国に最大限有利に活用しようと事態を注視しているとみられる。【ソウル福岡静哉】
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