ゼレンスキー氏「平和達成なら辞める用意」 トランプ氏の批判意識

2025/02/24 08:54 

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 ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、ロシアによる侵攻を巡り、ウクライナが求めてきた北大西洋条約機構(NATO)加盟などを通じた平和の実現が果たせるなら、引き換えに「大統領を辞める用意がある」と述べた。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領が、戦時下を理由にゼレンスキー氏が任期を過ぎても大統領選を実施していないと批判を強めていることを意識し、大統領職に固執しないと訴えた形だ。

 ゼレンスキー氏は、ロシアによるウクライナ全面侵攻から24日で3年となるのを前に首都キーウ(キエフ)で記者会見を開いた。ゼレンスキー氏は「もしウクライナに平和をもたらせるなら、私が本当に辞職する必要があるなら、準備はある。NATO加盟と交換してもいい」と述べた。「私は足元の安全保障に集中している。何十年も権力の座に就きたいとは思わない」とも述べた。

 トランプ氏やプーチン氏は、戒厳令下で延期されているウクライナ大統領選を実施するよう求めている。特にトランプ氏はゼレンスキー氏を「独裁者」と呼び、バイデン前政権から一転して批判を強めている。一方、ゼレンスキー氏もトランプ氏を「偽情報の世界で生きている」とやり返すなど、関係が悪化している。【キーフ(キエフ)岡大介】

毎日新聞

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