韓国出生率0.75 前年比微増、9年ぶり増加

2025/02/26 12:00 

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 合計特殊出生率が世界最低水準の韓国の統計庁は26日、2024年の合計特殊出生率が0・75(暫定値)だったと発表した。23年の0・72から微増し、9年ぶりに前年比で増加に転じた。第2次ベビーブーム(1964~74年)世代を親に持つ90年代生まれが結婚適齢期に入ったことや、新型コロナウイルスの収束を受けて結婚や出産の機運が回復したことが影響したとの見方がある。

 韓国はソウルへの一極集中や、学歴競争、不動産の高騰などを背景に少子化が急激に進む。その出生率は日本の1・20(23年)よりも低く、経済協力開発機構(OECD)加盟国で最低となっている。韓国政府は出産・育児支援などの少子化対策を進めているが、目立った効果は上がっていない。

 24年の総出生数は約23万8300人。14年の43万5435人から、約10年間で2分の1近く減った。出産年齢も高くなっており、平均出産年齢は33・7歳と前年から0・1歳上昇した。35歳以上の妊婦の割合は35・9%だった。

 年間婚姻数は10年間で大幅に減り、コロナ流行が始まった20年は前年から約2万5700件減少。その反動で23年は増加に転じていた。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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