米連邦政府の当面の運営資金を手当てする「つなぎ予算案」が成立する公算が大きくなった。上院民主党トップのシューマー院内総務が、与党・共和党の策定したつなぎ予算案に賛成票を投じる考えを示したため。現行のつなぎ予算が失効する１４日夜までに成立すれば、政府機関の一部閉鎖は回避される。

　シューマー氏は１３日「共和党案は非常に悪い内容だが、政府閉鎖の可能性は米国にとって更に悪い結果をもたらす」と表明。前日には協力に否定的な考えを示していたが、社会に混乱を招く政府閉鎖の回避に向け、賛成に回る考えを示した。

　つなぎ予算案は２０２５会計年度最終日の９月末までの政府運営資金を賄うもので、１１日に下院が可決していた。米議会は上下院とも共和党が多数派を握るが、上院で「議事妨害」を回避して通過させるには民主党の協力が必要で、両党の駆け引きが強まっていた。【ワシントン大久保渉】