ウクライナ、米露が合意のエネルギー施設への攻撃停止に同意

2025/03/20 11:31 

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 米国のトランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領は19日、電話協議した。米側によると、ゼレンスキー氏はロシアによるウクライナ侵攻を巡り、米露首脳が18日の電話協議で合意したエネルギー施設に対する攻撃停止に同意した。また、米国製ミサイル防空システム「パトリオット」の追加供与を要請し、トランプ氏は協力する意向を示した。

 米ウクライナの実務者は数日以内にサウジアラビアで会合を開き、全面的な停戦に向け、エネルギー施設への攻撃停止の次の段階となる「黒海での停戦」に関して協議するという。

 両氏の直接協議は、決裂した2月のホワイトハウスでの会談以来。トランプ氏は自身のSNS(ネット交流サービス)で「(協議は)非常に良かった」と投稿し、関係修復を演出した。

 トランプ氏はゼレンスキー氏に、前日のプーチン露大統領との協議内容を説明した。トランプ氏はSNSで、協議は「ロシアとウクライナ双方が要望やニーズに関して足並みをそろえるため」のものだったとし、「我々の取り組みは順調に進んでいる」と強調した。

 ルビオ米国務長官とウォルツ米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の声明によると、協議ではパトリオットの追加供与について、欧州に展開している利用可能なものを探すことで一致した。

 また、ロシアがウクライナの子どもたちを強制連行した問題も取り上げられた。トランプ氏はゼレンスキー氏にこの問題に関して質問し、子どもたちが確実に帰国できるよう支援すると約束した。

 米露首脳による18日の電話協議では、プーチン氏が、米国が提案してウクライナが同意していた30日間の即時停戦案に応じなかった。ただ、ロシアとウクライナの双方がエネルギー施設への攻撃を停止することでは合意。露側によると、攻撃を30日間停止する。【ワシントン松井聡、ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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