トランプ米大統領は２４日、２５％の自動車関税について今後数日中に発表する可能性を示した。ただ、米メディアでは４月２日以降に先送りするとの報道も出ており、世界経済への影響が大きい自動車関税の発動日を巡って混乱が続いている。

　トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「自動車関税は極めて近いうち、恐らく今後数日中に発表するだろう。それから４月２日に『相互関税』だ」と述べた。

　トランプ氏は高率の関税を課す国に同程度の関税を発動する相互関税を４月２日に発表すると公表済み。自動車関税も同じタイミングで発表すると説明していたが、この日の言葉通りに受け止めれば、自動車関税は前倒しで発表することになる。

　だが、全ての国に対する自動車関税を発動すれば世界経済への影響は甚大だ。メキシコ、カナダの工場から米国に輸出している米大手自動車メーカーにも大きな影響が及ぶ。

　米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは２３日、「４月２日に発表されるのは相互関税だけで、自動車など分野別の関税は発表されない可能性が高い。ただし、状況は流動的」との政府高官の見方を報じている。【ワシントン大久保渉】