カナダの野党議員が辞意 落選の「ミニ・トランプ」党首に選挙区譲る

2025/05/03 09:20 

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 4月末のカナダ総選挙で西部アルバータ州の選挙区から当選した最大野党・保守党の議員が2日、落選したポワリエーブル党首(45)に議席を譲るためとして辞意を表明した。ポワリエーブル氏は2日、X(ツイッター)で「カナダに真の変化をもたらす」と記し、議員の申し出を受け入れて補選に出馬する意向を明らかにした。

 アルバータ州は保守党の牙城。辞意を示したクレック議員は8割以上の得票率で圧勝した。声明でカナダ政治に「変革が必要」だと強調し、「党首に議席を譲ることは、そのためのプロセスの重要な一歩だ」とした。

 カナダ総選挙は、関税などで圧力をかけるトランプ米大統領への反発が追い風となり、自由党が第1党を維持した。カナダの「ミニ・トランプ」とも呼ばれたポワリエーブル氏は、2004年の初当選以降守り続けてきた首都オタワ(オンタリオ州)の小選挙区の議席を自由党に奪われた。投稿では「謙虚さと感謝をもってクレック氏の申し出を受け入れた」と記した。

 カナダメディアによると、カーニー首相は2日、可能な限り早期に補選を実施する意向を示した。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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