ガザ支援物資 イスラエルと米国、近く搬入再開を合意か 米報道

2025/05/03 18:05 

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 米ニュースサイト「アクシオス」は2日、イスラエルと米国が、パレスチナ自治区ガザ地区の支援物資の搬入の再開の合意に近づいていると報じた。新たな財団を設立し、イスラム組織ハマスが関与しない形で搬入を再開させることを検討しているという。

 ガザ地区ではイスラエルが3月2日から、ハマスに圧力をかけるためだとして、すべての物資の搬入を停止。国連世界食糧計画(WFP)は、ガザ地区の食料備蓄が底をついたと発表するなど人道状況は深刻になっている。

 アクシオスによると、物資の搬入は、各国などからの支援を受けた財団を通じて行われる。ガザ地区に食料を配布する施設を建設し、米国の民間企業が物資の配布と周囲の警備を担当する。イスラエル軍は物資の配布などには関与しないが、より広範囲の地域の警戒にあたるという。

 イスラエル軍は、ハマスにさらに圧力をかけるため、近く地上作戦を拡大する予定で、4日の治安閣議で計画を承認する見込みだ。イスラエル当局者は、戦闘を拡大させる前に新たな仕組みを構築し、支援物資の搬入を再開させたい意向だという。

 ロイター通信によると、イスラエル軍は2日もガザ各地を攻撃し、少なくとも25人が死亡した。2023年10月の戦闘開始以来のガザ側の死者は、5万2000人を超えている。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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