ロシアのペースに乗せられたウクライナ 一時停戦も棚上げ 直接協議
ロシアのウクライナ侵攻を巡る約3年2カ月ぶりの両国の直接協議は16日、大きな進展がないまま終了した。首脳会談が実現せず、事前の期待感も乏しかったが、双方の主張はかみ合わず、戦争終結に向けた道のりの険しさが浮き彫りになった。
「人命は私たちにとって最も重要だ」。ウクライナ交渉団を率いたウメロフ国防相は16日の協議終了後の記者会見でこう述べ、唯一の「成果」と言える双方1000人規模の捕虜交換の価値を強調した。だが表情は終始厳しく、質疑応答を報道官に委ねて足早に会見場を後にした。
ウクライナにとって、今回の協議はロシアのペースに乗せられた不本意な結果となった。
そもそも直接協議は、英独仏ポーランドの4首脳とともに「30日間の一時停戦」を要求したのに対し、外交的圧力をかわそうとしたプーチン氏が提案したものだった。ウクライナは提案に便乗して首脳会談を持ちかけたが相手にされず、最優先議題だった一時停戦も棚上げ状態になった。
ゼレンスキー氏は首脳会談に備えて15日にトルコ入りしたが、プーチン氏を無駄に待つ形となり、メンツも潰された。今回の高官級協議は「ロシアが戦争を終わらせる気がないことの表れだ」と激しく批判。首脳会談が見送りになったことで、開催前から期待感はしぼみ、対話の機運が生まれたとはとても言えなかった。
ウクライナ国営ウクルインフォルムによると、協議は通訳を介して行われた。ウクライナではロシア語を話す人も多く、2022年の前回の停戦協議は通訳なしで行われたが、今回は交渉団がウクライナ語にこだわった。「ロシア語(の主張)は理解できない」との姿勢をとったことは、対露不信に満ちた協議を象徴するエピソードと言える。
ウクライナは引き続き一時停戦を求める構えだが、戦況は劣勢で打つ手も限られ、米国や欧州各国を頼りとせざるを得ない。ゼレンスキー氏は16日、訪問先のアルバニアで欧州首脳らと相次いで会談し、「ロシアへの圧力を強めるべきだ」と訴えた。ただ、対露制裁はこれまでも「ロシア経済への影響には限界がある」と指摘されてきただけに厳しい局面が続きそうだ。【ベルリン五十嵐朋子】
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