イスラエルが誇る「世界最先端」の防空網 報復にどこまで耐えるのか
「世界最先端」の防空システムを誇るイスラエルで、迎撃ミサイルの不足が懸念され始めている。戦闘が長引けば、守りにもほころびが生じかねない。このままイランの報復攻撃に耐えられるのか――。
イスラエル政府によると、これまでにイランから発射された弾道ミサイルは約400発、無人機(ドローン)は数百機に上る。国内の約40カ所に着弾し、24人が死亡したものの、「大部分は迎撃に成功した」としている。
イスラエルの防空システムは、多層的に構成されている。短距離ロケット弾には「アイアンドーム」、中距離ミサイルには「ダビデスリング」、長距離弾道ミサイルには「アロー」が対応。今回は、米軍の終末高高度防衛(THAAD)ミサイルも迎撃に加わっている。
ただ、迎撃ミサイルの備蓄には限りがある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、米当局者の話として、度重なる攻撃で「アロー」が不足していると報じた。米国が配備している迎撃ミサイルにも枯渇の懸念があるという。イランは速度の遅いドローンも発射しており、イスラエルの防空資源を削る戦術のようだ。
イスラエル軍は、イランの弾道ミサイル発射拠点の無力化を進めており、これまでに約4割を破壊したとしている。その影響もあって、ここ数日でイランの発射数は減少傾向にあり、新たな死者は報告されていない。
とはいえ、イランが保有する弾道ミサイルは最大3000発と推定される。すでに数百発を発射したが、なお数千発が残っているとの見方もある。今後も発射が繰り返されれば、防空システムの運用に限界が生じ、民間人の死傷者が拡大する恐れがある。【エルサレム松岡大地】
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