トランプ氏「そう遠くない将来に訪中」 今秋APECも選択肢か

2025/07/23 07:51 

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 トランプ米大統領は22日、中国の習近平国家主席から訪中の招待を受けていると明かした上で、「恐らくそう遠くない将来に訪問するだろう」と述べた。「もうすぐ決定する」とも語った。

 香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、両首脳が10月末から韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)に合わせて会談する可能性があるほか、トランプ氏がAPECに先だって訪中する案も取り沙汰されているという。

 トランプ氏はフィリピンのマルコス大統領とホワイトハウスで会談した際、記者からの質問に答える形で訪中について語った。ルビオ米国務長官は11日に中国の王毅外相兼共産党政治局員と会談後、「双方が首脳会談を望んでいるので、実現の可能性は高い」と説明していた。

 フィリピンは南シナ海で中国と領有権争いを抱えており、中国は威圧的な行動を繰り返している。2022年に発足したマルコス政権は中国に融和的だったドゥテルテ前政権とは異なり、日米との連携を深めてきた。

 マルコス氏はトランプ氏との会談で、「米国と中国との間でバランスを取る必要はない。我々の外交政策は独立したものだ」と説明。その上で、「パートナー」と協力する重要性を強調し、「我々の最も強力なパートナーは常に米国だ。一方で、連合や多国間関係を築こうとしている」とも話した。

 これに対してトランプ氏は「もしマルコス氏が中国と仲良くしても私は気にしない。なぜなら我々も中国と非常に良い関係にあるからだ」と主張。中国が関税問題を巡って輸出を規制したレアアース(希土類)を含む重要鉱物資源に触れ、現在は「記録的な数量が輸出されている」と述べて良好な関係性を強調した。【ワシントン松井聡】

毎日新聞

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