米財務長官、対中関税の一部停止延長を示唆 3回目の閣僚協議へ

2025/07/23 11:37 

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 ベッセント米財務長官は22日、貿易問題に関する中国との3回目の閣僚協議を28、29日にスウェーデンの首都ストックホルムで開くと明かした。8月12日に期限を迎える対中関税の一部停止を延長する可能性を示唆し、ロシア産原油を購入する国への「2次関税」問題についても協議する見通しを示した。

 米FOXビジネスのインタビューで「中国との合意は8月12日で切れる。月曜と火曜に中国側とストックホルムで会い、恐らく延長する方向で話し合うことになる」と述べた。

 米中は5月に互いに関税率を115%引き下げたが、このうち24%は90日間の停止期限を設けていた。延長しなければ8月12日以降、米国は中国に対し54%、中国は米国に対し34%の高関税を発動することになり、世界経済を揺さぶる懸念材料となっていた。

 ベッセント氏はインタビューで「制裁対象となっているロシア産原油を購入していることについても話し合う予定だ」と述べた。トランプ大統領は今月中旬、50日以内にウクライナと停戦交渉で合意しなければ、ロシアと取引する国に100%の関税を課す新たな制裁措置を表明。ロシア産原油を大量購入している中国やインドが対象になるとみられる。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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