日銀・内田副総裁「合意は大変大きな前進」 日米関税交渉を評価

2025/07/23 16:21 

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 日銀の内田真一副総裁は23日、高知県金融経済懇談会のために訪れた高知市で記者会見し、関税交渉での日米合意について「今回の合意は大変大きな前進であり、関税政策を巡る不確実性の低下につながる」と述べ、経済の見通しという点においてはプラスに働くとの評価を示した。

 一方で、内田副総裁は「米中や米欧など、各国の交渉は残っている。世界経済全体、日本経済全体にとっての不確実性は引き続き高い」と述べ、トランプ関税が実体経済に与える影響については、引き続き見通しにくいとの見方も示した。

 訪れた高知県経済への関税率引き上げの影響については「県経済は製造業のウエートが全国より低く、他の地域より影響は小さい。だが、観光などは日本経済の動向で影響を受けるので、日本経済全体への影響が県経済にとっても重要な要素になる」と述べ、県経済が内需中心であっても間接的に影響を受ける可能性に言及した。【小林理】

毎日新聞

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