トランプ政権、工場建設現場で韓国人ら475人拘束 不法就労疑いで

2025/09/06 12:33 

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 米国土安全保障省(DHS)は5日、韓国・現代自動車が南部ジョージア州で建設中の工場を捜索し、不法就労などの疑いで外国人475人を拘束したと発表した。米メディアによると、300人以上が韓国人だという。トランプ政権による不法移民対策強化の一環で、単一施設への取り締まりとしては最大規模。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などによると、捜索は4日、移民・税関捜査局(ICE)や連邦捜査局(FBI)などが合同で実施。拘束された外国人には不法入国やオーバーステイ、就労を禁じられているビザ免除措置で入国して働いた疑いなどが持たれているという。多くは現代自動車ではなく、下請け業者などの従業員とみられるという。

 工場は現代自動車が韓国電池大手のLGエナジーソリューションと共同で建設する電気自動車(EV)用電池の製造拠点で、ジョージア州で「史上最大の製造プロジェクト」(WSJ)とされる。来年の操業が予定されている。

 トランプ政権は米国で製造業の復活を掲げているが、WSJは大規模な不法移民対策が深刻な労働力不足を招く可能性を指摘している。トランプ氏は5日、ホワイトハウスで記者団に「安定した労働力は必要だが、多くの外国人が違法に働いている」と語り、取り締まりを継続する考えを示した。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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