中国、国連総会に李強首相を派遣 習近平氏は出席せず

2025/09/19 19:35 

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 中国外務省は19日、李強首相が国連総会に出席するために22~26日、米ニューヨークを訪問すると発表した。国連創設80年に合わせてハイレベルの国家指導者を派遣することになった。10年前は習近平国家主席が出席したが、今回は訪米を見送った形だ。

 国連創設50年、60年の節目は、いずれも中国の国家主席が国連総会に出席した。70年の際は、習氏が国家主席として初めて公式訪米し、当時のオバマ大統領との会談に臨んだ後、国連総会で演説した。

 こうした慣例に従えば今年も国家主席が出席するところだが、最近の習氏は外遊を絞り込む傾向にある。従来、習氏が参加していた国際会議に、李首相が派遣されるケースが増えている。北京の外交筋の間では、国内政治を優先する意図のほか、長距離移動による体調への負担に配慮しているとの見方もある。

 また、中国にとって最高指導者が米国に赴く意味は重く、目に見える成果が求められる。トランプ米政権との間では関税引き上げなど懸案が山積しており、訪米の機は熟していないと判断した可能性もありそうだ。【北京・河津啓介】

毎日新聞

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