仏大統領「月内に対イラン制裁復活の可能性」 安保理が決議案採決へ

2025/09/19 15:39 

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 フランスのマクロン大統領は18日、国連の対イラン制裁が月内に復活する可能性が高いとの見方を示した。イスラエルメディアのインタビューで、核開発をめぐるイランの対応が「真剣ではない」と述べた。

 国連安全保障理事会は19日午前(日本時間同日夜)、イランの核開発をめぐり、制裁停止の継続についての決議案を採決にかける。欧州外交筋によると可決は難しい情勢とみられ、否決されると国連制裁の復活が現実味を帯びる。

 安保理の決議案は、8月末にイラン核合意の当事国である英国とフランス、ドイツが、対イラン制裁の復活措置(スナップバック)を通知したことを受けた措置。イラン核合意を承認した2015年の安保理決議は、スナップバックの通知から30日以内に「制裁解除の継続」を認める新たな決議が採択されなければ、制裁は再び発動されると定めている。

 英仏独は外交的な解決の余地も残しており、イランが9月末までに国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れや、米国を交えた交渉の再開などの条件に応じれば、制裁復活の回避は可能だとしている。

 イランのアラグチ外相は18日、「不必要で回避可能な危機を防ぐ」として、英仏独に「合理的かつ実行可能な計画を提示した」とX(ツイッター)に投稿した。

 23日からは米ニューヨークの国連本部に各国の首脳が集う国連総会の一般討論が始まり、イランのペゼシュキアン大統領も参加する見通しだ。【ニューヨーク八田浩輔】

毎日新聞

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