「信頼崩す行為」ラオスで児童買春、韓国大使館が警告 業者関与か
外国人旅行客による児童買春などが問題となっているラオスの韓国大使館は、「一部の韓国人旅行客が性売買に関与する事例がたびたび発生している」と警告する文書を大使館ホームページに掲載した。韓国メディアは韓国人が関与しているとみられる売春業者の存在を伝えており、組織的に行われている可能性がある。
◇日本大使館も注意
同様の問題を巡っては在ラオス日本大使館も6月下旬に、日本人男性がラオスに渡航し、少女の買春をしているとみられる投稿が交流サイト(SNS)に相次いでいるとして、児童買春など違法行為をしないよう注意喚起をしていた。
在ラオス韓国大使館は18日に公表した文書で、韓国同様にラオスの刑法でも年齢問わず売買春が違法であるとし、「性売買は韓国の国家イメージを深刻に失墜させる行為であるだけでなく、ラオス内の同胞社会が築いてきた信頼を崩す行為」と非難した。
韓国からラオスへの旅行者数は過去10年、増加傾向にある。韓国空港公社によると、2015年に年間207便だった韓国―ラオス間の運航数は約3倍に増えた。
一方、ラオスでの未成年を含む売買春の問題をいち早く指摘している韓国の「女性新聞」は、韓国人が関与しているとみられる売春店が首都ビエンチャンだけで少なくとも14カ所が確認されたと伝えた。こうした店は韓国の風俗店と似たような営業形態で運営が行われており、同紙は16歳の女性も働いていることを確認した。
韓国警察関係者は、「タイなどでは性産業の取り締まりが厳しくなり、経済発展も進んでいるため、利用者がより所得の低いラオスに流れている」と指摘する。
◇秘匿性高いアプリ使用か
オンライン上にはラオスの売買春のプラットフォームとみられるハングルのサイトが複数存在する。韓国メディアによると、累積訪問者数が3000万を超えているものもあり、近年、より組織的に行われるようになったとの指摘もある。
記者も複数のサイトを確認した。サイト内ではツアーの案内や、旅行の注意点、口コミを書く掲示板などがあった。いずれのサイトにもラオスの女性の特徴として「純粋で優しく従順」「タイやベトナムに比べて女性が若く、シャイ」などと紹介されていた。
あるサイトは24日時点で累積訪問者数が200万を超えていた。掲示板には大量に口コミが投稿されており、利用者が数万のものも多くある。中にはサイトの管理者と見られる人物による、「最近、取り締まりが多い。捕まってもお金を払えば解決する」との投稿もあった。
韓国の刑法では韓国国民が海外で行った売買春も処罰することができるが、実際の取引は秘匿性の高い通信手段を使っているとみられ、金銭の支払いを含む証拠を押さえるのは困難だ。
記者が確認したサイトの「皇帝ツアー」と表示されたページは一見、レンタカー、プール付きコテージなどがセットになったパッケージツアーの内容だった。コメント欄に「6人で旅行準備中」との投稿があり、それに対し管理者が秘匿性の高い通信アプリ「テレグラム」などでのやりとりに誘導していた。
朝鮮日報によると、22年に女性家族省が発表した報告書では、1年間で買春経験のある人のうち25・8%が海外で行ったと答えた。女性新聞は「過去に外国人によるキーセン(妓生)観光、性売買の目的地だった韓国は買春者の送出国になった」と非難している。【ソウル日下部元美】
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