トランプ米大統領、ガザ停戦「最終段階」 ネタニヤフ氏は一部不満か

2025/09/29 08:32 

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 トランプ米大統領は28日、米ニュースサイト「アクシオス」のインタビューで、パレスチナ自治区ガザ地区の停戦に向けて「最終段階にある」との認識を示した。トランプ氏は29日のイスラエルのネタニヤフ首相との会談で、米国が策定したガザの戦後統治案に合意するように圧力をかけるとみられるが、ネタニヤフ氏は一部に不満があるとされており、思惑通り進むかは不透明だ。

 米国は先週、アラブ・イスラム諸国に21項目から成るガザの戦後統治案を提示。案によると、イスラエルとイスラム組織ハマスが合意をすれば、即時停戦する。ハマスは統治から排除され、軍事インフラは破壊される。パレスチナ自治政府は一定程度、統治に関与するなどとされる。

 アクシオスによると、イスラエルは、ハマスの武装解除のプロセスを厳しくするように要求しているほか、自治政府の戦後統治関与に難色を示しているという。ネタニヤフ氏は28日の米FOXニュースのインタビューで自治政府の関与は「レッドライン(越えてはならない一線)」だとの認識を示し、米国案について「まだ最終決定していない」と述べた。

 ハマスは、仲介国から新たな提案は受け取っていないとする声明を発表。いかなる提案も検討する準備があると主張した。

 イスラエル軍は28日もガザ市を中心に攻撃。ガザ保健当局によると、2023年10月の戦闘開始以降のガザ側の死者は、6万6000人を超えた。【エルサレム松岡大地】

毎日新聞

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