ゆるキャラ日本一に「刀剣乱舞」こんのすけ ご当地キャラ退け初優勝

2025/09/28 20:35 

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 ゆるキャラ日本一を決める「ゆるバース 2025」(旧ゆるキャラグランプリ)の決選投票が27、28の両日、東京都墨田区の隅田公園で行われ、ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」の宣伝隊長を務めるキャラクター「おっきい こんのすけ」が初優勝した。

 過去には「くまモン」や「ぐんまちゃん」ら地方で活躍するご当地キャラが栄冠に輝いた大会だが、ゲーム企業のキャラに“王者”の座を明け渡す格好となった。

 ◇事前投票から首位独走

 この大会は2011年に「ゆるキャラグランプリ」として始まった。当時はご当地キャラと企業キャラで部門分けされていたが、名称変更後の23年から参加キャラ数が激減し、ご当地・企業の区別も廃止されていた。

 今年の大会には名称変更後最多となる299キャラが出場。事前のオンライン投票の時点から「おっきい こんのすけ」が首位を快走。決選投票でも2位に2万ポイント以上の差を付け、圧勝した。

 おっきい こんのすけは16年に初出場し、企業部門2位。今大会は2度目の出場だった。

 今大会の2位は福井県のユーチューバーの会社「カズチャンネル」に所属する「さかいさんだー」、3位は愛知県を拠点とする小売りチェーン「ユニー」公式キャラの「アピタン」となった。

 ◇地域活性化に一役

 刀剣乱舞ONLINEは、日本刀を擬人化した「刀剣男子」たちが活躍する人気ゲーム。こんのすけは案内役のキツネのキャラで、おっきい こんのすけはその着ぐるみだ。

 近年は、全国の美術館や博物館で名刀などを展示する企画展のイベントに登場したり、刀の産地だった地域で一日警察署長を務めたりと、地域活性化に一役買う活動を精力的に行ってきた。

 ゆるバース実行委員長の西秀一郎さんは壇上で「地方創生は民間の力がないと難しいと考え、ご当地枠・企業枠の区別をなくした。アニメやゲームといったコンテンツは日本の大事な産業であり、地方創生の一助にもなっている」と話し、こんのすけの優勝をたたえた。

 ゲームの原作を手掛ける「ニトロプラス」の担当者は「前回の2位が悔しく、今回はうれしさもひとしお」とファンらと日本一を喜んでいた。【尾崎修二】

毎日新聞

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