ハマス、米国のガザ和平案を承諾 約2年に及ぶ戦闘終結の可能性

2025/10/04 05:54 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスは3日の声明で、米国が提案した戦闘終結と戦後統治に関する計画を受け入れると述べ、合意の詳細について交渉する用意があると表明した。イスラエルのネタニヤフ首相も計画を支持すると表明しており、双方が正式に合意すれば即時停戦が実現することになる。

 ガザではこれまで、6万6000人以上が死亡しており、人道危機も極めて深刻化していた。双方が和平案を支持する姿勢を示したことで、約2年間に及ぶ戦闘の終結に向け、新たな一歩を踏み出した形だ。ただ、計画の細部についていずれかが条件を付け、交渉が長期化する可能性も残る。

 ハマスは声明で、トランプ米大統領やアラブ諸国に感謝を示し、「条件が整えば人質全員を生死を問わず解放することに同意する」と表明。「詳細について直ちに交渉する用意がある」と述べた。

 和平案では、双方が合意した時点で即時停戦し、72時間以内にハマスが拘束中の人質48人全員を遺体も含めて引き渡すとされている。イスラエルもパレスチナ人の受刑者らを釈放し、ガザから軍を段階的に撤退させる。ハマスの軍事インフラの破壊など「ガザの非軍事化」も進められる。【カイロ金子淳、エルサレム松岡大地】

毎日新聞

国際

国際一覧>