トランプ米大統領は１０日、今年のノーベル平和賞を受賞した南米ベネズエラの野党指導者で元国会議員のマリア・コリナ・マチャド氏から電話があり、「あなた（トランプ氏）に敬意を表して受け取る。なぜなら、あなたこそ本当に賞に値するからだ」と伝えられたことを明かした。ホワイトハウスで記者団に語った。

　トランプ氏は「素晴らしいことだ。彼女は良い人だ」とする一方で、「それなら、（平和賞を）私にくれとは言わなかったが、言ったら彼女はそうしていたかもしれない」と冗談めかしつつ、平和賞への意欲もにじませた。

　また、「マチャド氏は２０２４年（の功績）のために授与された。私は２４年は選挙に立候補していた」と指摘。「私は満足だ。なぜなら、何百万もの命を救ったからだ」と述べ、自身がガザなど世界各地の紛争解決に尽力してきたとアピールした。

　トランプ氏は独裁色を強めるベネズエラのマドゥロ政権に強硬姿勢を取っている。トランプ氏はかねてマチャド氏を称賛し、マチャド氏もトランプ氏に敬意を示してきた。【ワシントン松井聡】