米露首脳会談、実現先送りか ウクライナでの即時停戦案に露反発

2025/10/22 07:20 

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 ロシアのウクライナ侵攻を巡り、ラブロフ露外相は21日、米国との交渉において、露側の立場は「変わっていない」と強調した。即時停戦ではなく、ウクライナの中立化など「紛争の根本原因」の解決を求めていると改めて訴えた。記者会見での発言をタス通信が伝えた。

 複数の欧米メディアによると、トランプ米大統領は、17日に会談したウクライナのゼレンスキー大統領との間で、現在の前線で即時停戦する案で折り合ったとされる。これに露側は反発している。

 トランプ氏は16日のプーチン露大統領との電話協議後、ブダペストでの首脳会談実施で合意したと発表。「2週間以内」の開催を目指す意向も示していた。ただここに来て米露の思惑の違いが露呈し、新たな首脳会談の実現は遠のいた模様だ。

 ラブロフ氏は、8月の米アラスカ州での米露首脳会談に触れて、トランプ氏が当時、「即時停戦ではなく、長期的かつ持続可能な平和が必要だと述べていた」と指摘した。20日のルビオ米国務長官との電話協議でも、この点を再確認したという。

 タスは21日、米政府当局者の話として、米露首脳会談の実施を米側は近い将来には計画していないとの内容も報じた。【モスクワ真野森作】

毎日新聞

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