G20サミット閉幕 日中接触なく 高市首相「我が国は対話オープン」

2025/11/23 23:34 

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 南アフリカ・ヨハネスブルクで開かれていた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は23日、閉幕した。

 台湾有事を巡る国会答弁で日中関係が悪化する中、高市早苗首相と中国の李強首相との接触はなかったという。高市首相がG20閉幕後、明らかにした。高市首相は記者団に「我が国としては中国とのさまざまな対話についてオープンだ。その中で当然我が国として主張すべきことは主張していくことが大事だ」と語った。首相は24日午後、帰国する。

 サミットは2日間の日程で開かれた。不参加の米国は首脳宣言に反対したが、議長国の南アは圧力をはねのけ、初日に宣言を発表。出席した加盟国が、気候変動や低所得国の対外債務問題の解決などについて協力することを確認した。

 世界経済については「地政学や貿易上の緊張」などが「成長の下振れリスクとなりうる」と指摘した。トランプ政権の高関税政策などを念頭に置いたとみられる。

 ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ地区の戦闘については、国連憲章に基づき「公正で包括的かつ永続的な平和に向けて取り組む」と述べるにとどめた。ロシアや親イスラエルのインドなどに配慮したとみられる。

 一方、米国だけでなく、トランプ政権に近いアルゼンチンも首脳宣言を「支持しない」と表明し、加盟国間の足並みの乱れもあらわになった。【ヨハネスブルク田所柳子、カイロ金子淳】

毎日新聞

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