習近平氏、マクロン仏大統領を異例の厚遇 パンダ2頭送る計画も

2025/12/05 21:38 

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 中国の習近平国家主席は5日、中国を訪問中のマクロン仏大統領と四川省成都にある世界文化遺産の水利施設「都江堰(とこうえん)」を訪問した。中国外務省が発表した。

 習氏が海外首脳の視察に同行するのは異例で、フランスとの関係を重視している表れといえそうだ。

 発表によると、習氏は都江堰の歴史や意義を説明。中国文明についても言及し「中仏は東西文明の傑出した代表だ」と持ち上げた。マクロン氏は「中国と協力し、世界の平和と安定を守っていく」などと話したという。

 両氏は4日に北京で首脳会談を実施した。

 会談終了後の記者会見で、習氏は「互いの核心的利益と重大な関心事項について理解、支持しあうこと」などで合意したと明らかにした。台湾問題が念頭にあるとみられる。

 また5日には、ウクライナ、パレスチナ問題や気候変動対策などを巡る複数の共同声明も発表した。

 一方、マクロン氏の妻ブリジットさんは5日、成都のジャイアントパンダ繁殖研究基地を視察した。

 これに先立ち、中国野生動物保護協会は4日夜、フランスの動物園とパンダの国際保護を巡る協力延長意向書に調印したと発表。現在、フランスにいるパンダ2頭が中国に返還された後、2027年に新たにつがいを送る計画を明らかにした。【北京・畠山哲郎】

毎日新聞

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