中国のレーダー照射 防衛省関係者「通常の方法とは言えない」
沖縄沖の公海上で緊急発進(スクランブル)した自衛隊機が中国軍機からレーダー照射を受けた問題について、中国外務省の郭嘉昆副報道局長は8日、「艦載機が飛行訓練時に捜索レーダーを作動させることは、各国が行っている通常の方法だ」と述べた。照射を事実上認めた上で、攻撃準備行為ではなく、捜索用だったと主張した形だ。日本側からは疑問視する声が相次いでいる。
日本の防衛省は7日の発表で、レーダー照射は断続的だったと指摘した。捜索目的であれば断続的に照射する必要はなく、ミサイル発射に向けた火器管制の可能性も残ることから「危険な行為」と判断していた。
郭氏は照射の目的について「飛行の安全を確保する正常な操作だ」と主張し、日本側の懸念に反論した。中国側は7日の時点では、レーダー照射実施の有無について言及していなかった。
防衛省関係者は8日、レーダー照射について「各国が行っている通常の方法とは言えないものだった。アンプロフェッショナルな照射だった」と指摘。外務省関係者は「異常で危険な行動だ」と語った。
照射を行った中国軍機が発艦した空母「遼寧」の艦隊は高性能レーダーで周辺空域を監視し、その情報を艦載機とも共有しているとされる。自衛隊関係者は8日、「中国の戦闘機は、スクランブルをした自衛隊機の位置や動きを把握していたはず。わざわざ捜索用レーダーを使う必要がない」と指摘した。
郭氏は「今回の事案の重要な点は、日本の戦闘機が中国の演習区域に無断で侵入し、偵察を行って中国の軍事活動を妨害したことだ」と指摘。日本が意図的に虚偽の情報を流しているなどとして、「強烈な不満と断固たる反対」を表明し、「誇大宣伝」をやめるよう求めた。【畠山哲郎(北京)、竹内望、松浦吉剛、遠藤龍】
◇元空将・永岩俊道さんの話
断定はできないが日中両政府の対応などから判断すると、中国側が火器管制レーダーを照射した可能性がある。自衛隊機を追尾する「ロックオン」をしていたのなら明らかな威嚇行為であり、武力行使を示唆する。現場の判断で行われたとは考えにくく、上からの指示があったのではないか。日本は偶発的な衝突を引き起こさないよう、淡々と冷静に対応すべきだ。
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