米商務省が２３日発表した７～９月期の実質国内総生産（ＧＤＰ、季節調整済み）速報値は、年率換算で前期比４・３％増だった。伸び率は前期の確定値（３・８％増）から加速した。プラス成長は２四半期連続。ロイター通信がまとめた市場予想（３・２％増）を大幅に上回った。世界経済に勢いが欠ける中、堅調な水準を維持した。

　７～９月期のＧＤＰは、米政府機関の一部閉鎖の影響で公表が遅れていた。

　米ＧＤＰの７割近くを占める個人消費は３・５％増で、前期（２・５％増）を大きく上回った。トランプ政権による一連の関税政策が消費者心理を冷え込ませるとの懸念もあるが、深刻な落ち込みは回避した。

　一方、住宅投資は５・１％減となった。高金利を背景に３四半期連続のマイナスだった。連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は９月、減速する雇用市場への対応で利下げ再開に踏み切ったが、影響は限定的だったとみられる。【ワシントン浅川大樹】