パスポート手数料 18歳以上は7000円、子供6500円引き下げ

2025/12/23 16:58 

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 茂木敏充外相は23日の記者会見で、パスポート(旅券)の発行手数料を18歳以上の成人で7000円、18歳未満で最大6500円引き下げる案を発表した。2026年1月召集の通常国会に旅券法改正案を提出し、7月にも引き下げる。日本人の旅券取得率は新型コロナ禍や円安で減少が続き、主要7カ国(G7)中最低の17・8%。政府は「日本人の内向き志向が広がりかねない」(外務省幹部)とし、値下げを機に国民の国際感覚醸成を期待する。

 成人は10年用(赤色)のみとし、オンライン申請時で従来の1万5900円から8900円に下げる。5年用(青色)は廃止する。

 子供は5年用のみで、対象年齢を従来の12歳未満から18歳未満に引き上げる。従来は12歳以上1万900円、12歳未満5900円だったものを4400円に下げる。

 外務省によると、旅券取得率は英国77%、フランス56%、米国50%などで日本は特に低い。現在の集計方法となった05年は27・5%だったが、年々減少しているという。

 政府は、訪日外国人と日本人が日本への行き来で支払う国際観光旅客税(出国税)を引き上げる方針で、旅券手数料は値下げして日本人の負担を抑える。【田所柳子】

毎日新聞

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