サンタは今どこ? 米・カナダ軍、イブに70年目の「追跡作戦」実施

2025/12/24 10:23 

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 米国とカナダの共同防衛組織・北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)はクリスマスイブの24日、「サンタクロース追跡作戦」を実施する。今年で開始から70周年になる伝統の任務。トナカイのそりに乗って駆け回るサンタを追跡し、特設ウェブサイトに「現在地」を表示したり、電話による問い合わせに対応したりする。

 サンタの追跡情報は、今月1日に開設されたウェブサイト(https://www.noradsanta.org/)やNORADのサンタ追跡アプリ、ソーシャルメディアで確認できる。ウェブサイトは英語、スペイン語、日本語など9言語に対応しており、24日はサンタの「現在地」が随時更新される。

 センターが本格的に動き出すのは日本時間24日夜。同午後8時からはNORADがある米西部コロラド州の基地で、米軍とカナダ軍の関係者ら1000人以上が世界中からの電話(+1・877・446・6723)による問い合わせに応じる。翻訳サービスを通じて200以上の言語に対応できるという。

 NORAD高官は「我々はサンタを追跡するが、ルートを知っているのはサンタ本人だけだ。つまり、あなたの家にいつ到着するのかなどは予測できない」と話している。

 米国防総省によると、追跡作戦は1955年、小売業者がコロラド州の地元紙に「サンタと話すことができる」という電話番号を記した広告を出したことがきっかけだった。この際、誤ってNORADの前身にあたる大陸防空司令部(CADCOC)の電話番号を掲載。サンタと話がしたい子供たちからの電話が司令部にかかってくることとなった。司令部では、夜間勤務態勢の空軍大佐らがそれらの電話に一つ一つ対応したという。

 サンタの「追跡任務」はここから始まり、58年に創設されたNORADに引き継がれたという。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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