独首相、安保環境を「米国と一緒に改善したい」 グリーンランド巡り

2026/01/13 10:00 

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 米トランプ政権が領有に意欲を示すデンマーク自治領グリーンランドを巡り、ドイツのメルツ首相は12日、北極圏の安全保障環境について、米国に「一緒に改善したい。参加してくれると確信している」と呼びかけた。訪問先のインドで記者団に語った。

 トランプ大統領は領有を目指す理由として、中露の影響力拡大など安全保障上の理由を挙げている。メルツ氏は「この地域(グリーンランド)の防衛強化が必要だという米国の懸念を共有する」と述べ、米国に理解を示した。

 英紙テレグラフによると、ドイツなどは、トランプ政権が主張する懸念を払拭(ふっしょく)しようと、グリーンランドへの北大西洋条約機構(NATO)の部隊派遣を検討している。メルツ氏は米国に協力を呼びかけることで、欧州の真剣さを示しつつ米国が単独で強硬手段に出ないようけん制する狙いがあるとみられる。

 ドイツのワーデフール外相は12日、グリーンランドを巡る連携強化について協議するため、ルビオ米国務長官とワシントンで会談した。ロイター通信によるとワーデフール氏は会談後、記者団に対し「北大西洋の安全保障は、我々が団結して初めて強化できる」と強調した。

 一方、グリーンランド自治政府は12日、「デンマーク領のグリーンランドは(デンマークが加盟する)NATOの一員であり、グリーンランドの防衛はNATOを通じて行われるべきだ」との声明を発表。米国による領有は改めて否定した。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

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