ゼレンスキー氏「100%準備整った」 米の「安全の保証」文書巡り

2026/01/26 10:15 

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 ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は25日、停戦後のロシアの再侵攻を防ぐ「安全の保証」について、「米国との合意文書の準備が100%整った」と明らかにした。調印の場所と日付を決める段階という。ゼレンスキー氏は和平に向けアラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで24日まで開かれた米露、ウクライナの高官級協議で一定の進展があったことを示唆した。

 リトアニアの首都ビリニュスで開かれたリトアニアのナウセーダ大統領、ポーランドのナブロツキ大統領との会談後の記者会見で明らかにした。ウクライナ国営ウクルインフォルム通信などが報じた。

 ゼレンスキー氏は会見で、米国との合意文書について「支援国とともに調印の日程を決め、その後、批准に向け米、ウクライナ両議会で審議される」と述べた。米国の関与を強く求めてきたウクライナ側の要望を一定程度満たす内容の合意が得られた可能性がある。ただし、ゼレンスキー氏は具体的な保証の内容については言及しなかった。

 またゼレンスキー氏はアブダビでの協議では依然、ウクライナ、ロシア間に領土を巡る主張の隔たりがあることを明かし、ロシア側が求める東部ドネツク州全域からのウクライナ軍撤退には応じない意思を改めて示した。

 停戦後の安全の保証を巡っては、ウクライナを支援する英仏を中心とする有志国連合の首脳会議で6日、米国主導の「停戦監視、検証メカニズム」の実施や、ロシアが再侵攻した場合の、拘束力を持つウクライナ支援の確約などを内容とする「パリ宣言」が採択された。ウクライナはこれとは別に、2国間交渉で米国からの保証を求めていた。

 ゼレンスキー氏は会見で、ウクライナ側の欧州連合(EU)への加盟準備が2027年中に完了するとの見通しも示し、早期の加盟実現をEU側に要望した。ゼレンスキー氏は米国との2国間の安全の保証が最重要との認識を述べたうえで、「2番目は欧州、有志国連合による安全の保証とEUへの加盟だ」と位置づけた。

 25日のリトアニア、ポーランドとの会談では、ウクライナの防空体制の強化、エネルギー部門の支援について協議した。

 ロシア軍は最近1週間だけで、攻撃型無人航空機(ドローン)1700機以上、誘導爆弾1380発、ミサイル69基を使用し、ウクライナのインフラ施設を重点的に攻撃した。この影響で首都キーウでは氷点下の気温の中、25日夜の段階で住宅約1300棟への暖房供給が停止している。【ブリュッセル宮川裕章】

毎日新聞

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