米露ウクライナ協議、延期の見通し 米イラン情勢が影響か

2026/02/01 09:33 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ウクライナのゼレンスキー大統領は31日、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで2月1日に予定されていた米国とロシアとの3カ国による第2回の高官協議について、延期される見通しを示唆した。米国による軍事攻撃の可能性により緊迫するイラン情勢が影響しているとみられる。

 ゼレンスキー氏は31日の演説で「次の協議の詳細について米国から連絡を待っている」と述べ、次回の期日について「来週、協議が持てることを期待している」と語った。

 米国はイランに対し、ウラン濃縮活動の完全停止や弾道ミサイルの保有数の制限などを要求し、イラン周辺で軍備増強を進めるなど軍事的圧力を強めている。武力攻撃に踏み切るとの観測も高まっており、ゼレンスキー氏は30日、次回の高官協議について「米国とイランの間で起きていることが、(協議の)タイミングに影響するかもしれない」と話していた。

 高官協議はロシアとウクライナの仲介役を務める米国の主導で、1月23、24両日に初めて開かれた。協議では、ウクライナ東部の領土問題で進展を得られるかが焦点となっている。

 ウクライナ国営ウクルインフォルム通信によると、ゼレンスキー氏は30日、記者団に対し、前回の協議での領土問題を巡る議論の内容について説明。ロシアがウクライナ東部ドンバス地方(ルハンスク、ドネツク両州)の割譲を求める一方で、ウクライナが拒否していることは変わらないとしている。

 米国が仲裁案として、ウクライナ軍が一部の支配を維持する東部ドネツク州から撤退し、非武装中立の「自由経済地域」を設置することを提案していることも明かした。ゼレンスキー氏は、この案について「自由経済地域も公平でなければならない。我々が支配している地域はウクライナが統治する」とし、自由経済地域の統治に関する立場を明確にした。

 また、ゼレンスキー氏は、領土問題はロシアとウクライナの首脳会談で最終的な結論を出すべきだとの考えも改めて主張した。ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は28日、露国営テレビの取材に、「(プーチン露大統領は)ゼレンスキー氏をモスクワに招待する用意がある」と述べたが、ゼレンスキー氏は「プーチン氏がキーウに来るべきだ」と訴えている。【ベルリン五十嵐朋子】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース