米政権、空港や主要駅の名を「トランプ」に 資金拠出を盾に圧力

2026/02/07 12:27 

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 トランプ米政権が、大規模インフラ事業に対する連邦政府資金の拠出凍結を解除する条件として、首都ワシントン近郊の「ダレス国際空港」とニューヨーク・マンハッタンの主要駅「ペンシルベニア駅(通称ペン・ステーション)」をトランプ大統領の名前を冠した名称にするよう上院民主党のシューマー院内総務に圧力をかけていたことが判明した。複数の米メディアが報じた。シューマー氏は拒否したという。

 トランプ氏は、不動産業者の時代から自身のビルやホテルなどに名前を冠してきた。2期目の大統領就任後は、総合文化施設「ケネディ・センター」の名称を「トランプ・ケネディ・センター」に変更し、超党派シンクタンク「米平和研究所」は「ドナルド・J・トランプ平和研究所」に改称した。政府の施設や事業に自身の名をつけることにこだわりを見せている。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、資金が凍結されているのは東部ニューヨーク州とニュージャージー州との境界を流れるハドソン川の下に新たなトンネルを通す総工費160億ドル(約2兆5000億円)規模の工事。うち約120億ドルは連邦政府が負担することになっている。ところが、トランプ政権は2025年10月、この事業に多様性・公平性・包摂性(DEI)政策が関与しているかどうかを審査するという理由で、資金拠出を凍結した。

 両州などから凍結解除を求める声があがる中、トランプ政権の高官は26年1月以降、ニューヨーク州選出のシューマー氏に対し、空港と駅の改名に協力するなら資金凍結を解除すると迫っていたという。シューマー氏に施設の名称を変える権限はない。

 資金凍結を巡っては、計画主体の開発委員会が連邦政府を契約違反で提訴しているほか、ニューヨーク州とニュージャージー州も資金拠出を迫るため政府を提訴しているという。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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