トランプ氏、オバマ元大統領の人種差別動画を投稿 共和党からも非難

2026/02/07 12:37 

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 トランプ米大統領は5日、オバマ元大統領と妻ミシェル氏を類人猿に見立てた動画を自身の交流サイト(SNS)に投稿した。民主党のみならず身内の共和党からも「人種差別だ」との非難が殺到した。動画は6日に削除され、ホワイトハウスは「職員が誤って投稿した」と釈明している。

 米国では奴隷制や人種隔離政策などの黒人への差別を正当化する中で、黒人を猿に例えた表現が使われてきた。

 投稿された動画はトランプ氏が落選した2020年米大統領選が不正選挙だったと訴える内容で終盤に突然、ジャングルのような場所で音楽に合わせて踊るオバマ夫妻の顔を重ねたゴリラやオランウータンのような動物が登場する場面に切り替わる。

 問題の映像はオバマ夫妻のほか、バイデン前大統領ら複数の民主党の政治家に見立てた動物たちが登場してトランプ氏とみられるライオンにひれ伏す、ディズニー映画「ライオン・キング」のパロディー動画の一部とみられる。米ニュースサイト「アクシオス」はトランプ氏の熱心な支持層である「MAGA(マガ=米国を再び偉大に)」派のSNSアカウントが生成人工知能(AI)で作成したと伝えている。

 レビット大統領報道官は当初、投稿への批判は「虚偽の怒りだ」と切り捨てた。だが、共和党からも黒人のスコット上院議員が「これまでホワイトハウスから出てきた中で最も人種差別的だ」と訴えたほか、「大統領の投稿は誤りで信じられないほど攻撃的だ」(ローラー下院議員)「全く受け入れられない」(ウィッカー上院議員)など投稿の削除や謝罪を求める非難が相次いだ。

 動画は投稿から約12時間後の6日昼ごろに削除された。米CNNテレビによると、ホワイトハウス関係者は職員が誤って投稿したと主張し、「大統領は知らなかった。職員にとてもがっかりしている」などと釈明しているという。米紙ニューヨーク・タイムズによると、トランプ氏のSNSのアカウントは自身や数人の側近で運用されているという。トランプ氏が批判されたSNSの投稿を削除するのは異例だが、謝罪はしていない。

 トランプ氏は過去にもオバマ氏が「米国生まれではない」との誤った主張をしていた。また、昨年秋には連邦政府の暫定予算案を巡って対立を深めた黒人のジェフリーズ民主党下院院内総務が長い口ひげを付けてメキシコの伝統的なつばの広い帽子「ソンブレロ」をかぶる偽動画を投稿し、人種差別的だとして批判を浴びた。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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