トランプ政権、中国が秘密裏に核実験実施と主張 中国は強く反発
米政府高官は6日、スイス・ジュネーブの国連軍縮会議で、中国が2020年6月22日に核爆発実験を秘密裏に1回実施したと明らかにした。中国はこれまで、1996年7月以降は核実験を実施していないとされてきた。
トランプ米政権は5日、米露間の核軍縮の枠組みだった新戦略兵器削減条約(新START)を失効させたばかり。発言が事実だとすれば、核戦力の増強を進める中国をけん制し、米国が目指す新たな核管理の枠組みへの参加を促す狙いがあるとみられる。
米国務省のディナンノ国務次官(軍備管理・国際安全保障担当)は6日の会議で、中国が20年に核実験を実施したと主張。その上で、事実を隠蔽(いんぺい)するため、「デカップリング」と呼ばれる手法を使い、実験時に出る地震波の観測を妨害したと指摘した。ただ、具体的な証拠は示していない。
ロイター通信によると、中国の沈建・軍縮担当大使は「中国は、米国が中国の『核脅威』をあおり続けていることに留意している。このような虚偽の言説に断固として反対する」と強く反発した。
核実験は、核実験全面禁止条約機関(CTBTO)が各国に設置した地震波などの観測機器で監視を続けている。
CTBTOのフロイド事務局長は、米側の主張について「(20年6月22日に)核実験の爆発の特徴に一致する事象を検知しておらず、その後の詳細な分析でもこの判断に変更はない」とする声明を出した。
中国は核実験全面禁止条約の未批准国だが、米露とともに核実験のモラトリアム(一時停止)を堅持する姿勢を示してきた。
一方、トランプ氏は昨年10月、自身のソーシャルメディアで、ロシアや中国に言及した上で「他国の核実験計画を踏まえ、対等な条件で核実験を実施する」と宣言していた。【ワシントン金寿英】
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