イラン、10月中旬には原油収入ゼロか 米が経済圧力強化の方針

2026/09/30 09:56 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 トランプ米大統領は29日、対イラン戦闘を巡り「彼ら(イラン)があきらめたかどうか分からないが、いずれあきらめるだろう」と記者団に述べた。イランの港湾を封鎖している米国はイランの原油収入が10月中旬にはゼロになると予測しており、経済的な圧力をより強める方針だ。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは28日、欧州の調査会社「Kpler」の話として、米国の封鎖圏外にあるイランタンカーの原油輸出が10月上旬から中旬までに終了すると報じた。大半は中国向けとみられるという。ベッセント米財務長官も同様の認識を示している。イランは新たな原油輸出を封じられており、経済のさらなる悪化は避けられない。

 また、米財務省は29日、イランの武器や軍事物資の調達に関わったとして、中国や香港に拠点を置く個人や団体に制裁を科したと発表した。イランへの圧力の一環とみられる。

 Kpler社によると、イランが「封鎖」を続ける原油輸送の要衝ホルムズ海峡や迂回(うかい)ルートを通じた原油の輸送量は回復しつつある。先週の湾岸諸国による原油出荷量は、米国などが対イラン戦闘を始める以前の約8割だったという。

 イランはホルムズ海峡の管理権を主張しており、自国が指定した航路以外を通る商船を攻撃してきた。ただ米軍はタンカーを護衛し、海峡を通過させる作戦を継続している。米メディアは「イランが海峡での支配力を失いつつある」と分析している。ただ供給量は依然として需要を下回っており、原油価格は高止まりが続いている。

 イランは今月、米国が一定の条件を受け入れれば、7日以内にホルムズ海峡を開放した上で、イランの核開発を巡る協議を開始するとの計画を提案した。ただイランメディアによると、米側からの公式回答は伝えられていない。

 仲介を続けるカタールの外務省報道官は29日、「戦闘の影響を受ける我々(湾岸諸国)全てを救う合意の基盤作りに努力している」と述べた。

 米ニュースサイト「アクシオス」は28日、トランプ氏はイランが核問題で「具体的な進展」を見せることを条件に、経済制裁の緩和や凍結資産の解除を行う意向を持っていると報じた。だがトランプ氏は29日、自身のソーシャルメディアで「事実ではない」と否定した。【ニューヨーク三木幸治、ニューデリー松本紫帆】

毎日新聞

国際

国際一覧>

写真ニュース