今はインフレ?デフレ? 政府と日銀の認識違い浮き彫りに 予算委
日銀の植田和男総裁は4日、衆院予算委員会に出席し、国内の物価情勢について「現在はインフレの状態」との認識を示した。一方、石破茂首相は「デフレではない。しかし、今はインフレだと決めつけることはしない」と述べた。政府と日銀の認識で違いが浮き彫りになった。
いずれも立憲民主党の米山隆一氏への答弁。米山氏は昨年12月の全国消費者物価指数が前年同月比で3・6%上昇し、中でも生鮮食品が17・3%も伸びていると指摘。「今はインフレか、デフレか」と問うと、植田氏は「昨年(2月)も答えたが、現在はデフレではなく、インフレの状態にあるという認識に変わりはない」と答えた。
同様の質問を向けた赤沢亮正経済再生担当相は、「どの程度の物価上昇率を『インフレ』と呼ぶかさまざまな見解があり、デフレでない現状を直ちに『インフレ』と申し上げることは難しい」と政府の見解を説明した。
また、政府は賃上げの定着具合などを見ながら「デフレ脱却」を宣言しようと模索している。宣言に至らない理由について、石破首相は「デフレは脱却できていない。なぜなら再びデフレに戻らないとハッキリしないからだ」と述べた。
政府と日銀は、安倍晋三政権が発足した直後の2013年1月、長引くデフレからの脱却と経済成長の実現に向けた共同声明を発表した。物価が持続的に前年比2%上昇する「物価安定の目標」を盛り込み、「政府と日銀の政策連携を強化し、一体となって取り組む」と明記した。
物価の現状認識の隔たりは、政府・日銀の足並みの乱れにもつながりかねない。【浅川大樹】
-
トランプ氏「ガザ所有」発言 林官房長官、直接的な言及避ける
林芳正官房長官は5日の記者会見で、トランプ米大統領がパレスチナ自治区ガザ地区を米国が掌握し、将来的な所有を目指す意向を表明したことについて「発言は承知している…政 治 3時間前 毎日新聞
-
安住委員長、国民民主1回生を一喝 「制服組」出席巡り 衆院予算委
衆院予算委員会の5日の審議で、「制服組」と呼ばれる現役自衛官を国会答弁に呼ぶことを求めた国民民主党の橋本幹彦氏を、安住淳委員長(立憲民主党)が厳しく注意する一…政 治 5時間前 毎日新聞
-
所得制限なしの給付型奨学金 理系大学生対象に創設へ 東京・品川区
品川区は2025年度、区内に住む理系の大学生を対象に、所得制限のない給付型奨学金制度を創設する方針を決めた。26年春の新入生から、年間100人への給付を想定し…政 治 7時間前 毎日新聞
-
石破首相、拉致問題解決へ協力求める方針 トランプ氏と7日会談
林芳正官房長官は4日の記者会見で、石破茂首相が6~8日の日程で米ワシントンを訪問し、トランプ大統領と日米首脳会談を行うと正式発表した。「率直な意見交換を通じて…政 治 23時間前 毎日新聞
-
自民、核禁条約会議に議員派遣せず 森山氏「今まで通りを貫く」
自民党の森山裕幹事長は4日の記者会見で、3月に米国で開かれる核兵器禁止条約締約国会議に自民議員を派遣しない考えを示した。与党では公明党が過去2回の同会議の関連…政 治 2025年2月4日 毎日新聞