石破首相がアメリカに出発 日米首脳会談へ 「信頼関係確立へ努力」

2025/02/06 19:42 

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 石破茂首相は6日、トランプ米大統領との初めての首脳会談をワシントンで行うため、政府専用機で羽田空港を出発した。会談では首脳間の信頼関係の構築を図るとともに、日米同盟の強化に向け、安全保障や経済面での連携を申し合わせる。法の支配に基づく「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力も確認する。トランプ氏の早期訪日も要請する方針で、日米両政府は会談の成果を共同声明として発表する方向で調整している。

 首相は出発に先立ち、首相官邸で記者団に「お互いの信頼関係確立のために努力をしたい。インド太平洋地域や世界全体の平和・発展のために日米が協力していくことを確認したい」と述べた。日本時間8日未明に首脳会談とワーキングランチに臨み、その後、両首脳による共同記者会見を行う。8日夜に帰国する予定。

 首相は会談で、海洋進出を強める中国や、弾道ミサイルの発射を繰り返し、ロシアとの軍事協力を進める北朝鮮などを巡っても意見を交わしたい考え。日本が2027年度までの5年間で43兆円程度を計上する防衛力の抜本的強化に取り組んでいることを説明し、米国による防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が沖縄県・尖閣諸島に適用されることも確認する。

 経済分野では、米国産液化天然ガス(LNG)の輸入を拡大する意向を伝えるほか、人工知能(AI)や半導体分野での協力も申し合わせる。トランプ氏は4日に中国への追加関税を発動した。日本にも同様の要求がなされる懸念があり、首相は会談でこの5年間で日本が対米投資額の世界1位であることなどを示し、トランプ氏の理解を得たい考えだ。【川口峻、園部仁史】

毎日新聞

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