日本維新の会の阿部司総務会長（東京維新の会代表）は、東京都議選（６月１３日告示、２２日投開票）で石丸伸二・前広島県安芸高田市長が設立した地域政党「再生の道」と連携しない考えを表明した。維新の吉村洋文代表が連携に意欲を示していたが、阿部氏は「吉村代表ともしっかり話して決定した」と語った。

　阿部氏は２０日に公開したユーチューブの動画で「東京維新の会としては独自の戦いを進めることにした」と強調。「石丸新党は政治の変革を進めていくところでは共感する。ただ、戦略というか登山ルートは異なる」と説明した上で「志は一緒でしっかり切磋琢磨（せっさたくま）をしていきたい」と述べた。

　吉村氏は１月の記者会見で、石丸氏について「多極分散の国家を目指すのは価値観を共有している」と評価。維新が都議選に擁立する候補者に関して「維新であり、石丸新党であるというような可能性もあり得る」と述べ、石丸氏の支援を受けることに前向きな考えを示していた。【田中裕之】